技能実習生の平均給与はいくら?制度の仕組みや雇用維持支援も解説

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「安い賃金で外国人を雇うこと」「奴隷のような制度」とイメージされることの多い外国人技能実習制度。

イメージだけが先行して、具体的な仕組みは知らないという方も多いのではないでしょうか。

この記事では、技能実習制度の仕組みや種類、技能実習生の平均給与や雇用維持支援策について解説していきます。

技能実習生とは

技能実習制度は、開発途上の国の人材に来日してもらい、技能を習得してもらうことを目的としています。

技能を習得した後は、帰国し日本で習得した技術を活かして、経済発展に貢献してもらうことが制度の狙いです。

そのため制度のゴールは、育てた外国人の働き手スキルを習熟させ母国で活かしてもらうことになっています。

技能実習の種類を解説

技能実習制度には、3つの分類があります。

  • 第1号技能実習:入国後1年目の技能を習得する
  • 第2号技能実習:2~3年目の技能を習得する
  • 第3号技能実習:4~5年目の習熟した技能を保有する

この分類は、一般的な職場における社員の立ち位置と、同じです。

入社1年目はスキルのない新入社員、少し仕事を覚えてくる3年目のまでの社員、ほとんどの仕事を1人でこなせるようなスキルを身につけている4年目以降の社員と考えるとイメージしやすいでしょう。

技能実習制度と特定技能制度の違いは

技能実習制度と混同されやすいものに「特定技能制度」というものがあります。

どちらも外国人労働者を雇用するための制度ですが、目的が異なっています。

「技能実習制度」は、日本でスキルを身につけ、母国の経済発展に活かすことを目的としています。

「特定技能制度」人手不足が深刻な業種限定で、人材を補うことを目的とした制度。

他にも、就業可能な業種が2つの制度では異なります。

特定技能制度は人手不足が深刻であると認めらえた14の業種に限られており、技能実習制度は83業種と幅広くなっています。

また、特定技能制度は人手不足を解消するための制度なので転職が可能ですが、技能実習制度はスキルを習得するための制度なので転職ができません。

技能実習生の平均給与はいくら?

令和2年に厚生労働省の調査によると、外国人労働者の在留資格区分による賃金は以下のようになっています。

在留資格賃金年齢勤続年数
外国人労働者計218,100円33.3歳2.7年
専門的・技術的分野302,200円31.8歳2.9年
特定技能174,600円28.1歳1.1年
身分に基づくもの257,000円44.4歳4.3年
技能実習161,700円27.1歳1.7年
その他205,300円32.2歳2.8年
(引用:令和2年 賃金構造基本統計調査結果の概況)

技能実習生の平均給与は161,700円となっています。

これを日本人の統計に置き換えてみましょう。

高校を卒業してすぐに働きだした新入社員の初任給が「167,400円」ですから、これと同じ水準となっています。

(参考:厚生労働省 学歴別にみた初任給)

技能実習生も日本の労働者と同じく、労働関係法令で保護されています。

例えば、最低賃金以下の給与で働かせている場合は最低賃金法違反で罰せられます。

技能実習生が給与額に同意している場合でも、違法な内容の契約で無効になるので覚えておきましょう。

最低賃金を下回ると、技能実習生の受け入れが停止になるので、給与の計算は念入りに、ミスがないように注意してください。

同じ職場で同じ仕事をしている人たちを比べて、一方だけが著しく悪い条件で働いているということがないようにする必要があります。

技能実習生の雇用維持支援

技能実習生の年金

技能実習生も公的年金制度への加入が必要です。

厚生年金保険が適用される事業所の場合、厚生年金保険へ加入する義務があるので事業主が加入手続きを行います。

厚生年金保険の適用事業所でない場合も、国民年金に加入する義務があります。この場合、技能実習生本人が加入の手続きを行います。

一般的には、技能実習生は日本で習得したスキルを母国で活かす目的をもって来日しています。

つまり、いつかは帰国する前提で就労しているので、年金を受け取る可能性は少ないのです。

そのため、技能実習生の年金は免除すべきであるという意見もあります。

一方で、技能実習生として日本に来ているものの、就労を続ける中で「もっと日本にいたい」「このスキルをもっと磨きたい」と感じる外国人労働者もいます。

技能実習生の年金については、今後も注目されそうです。

【参考】帰国後に納めた年金保険料の一部を返金してもらえる脱退一時金の申請をサポートするサービス「Good Worker」
https://goodworker.jp/

技能実習生の保険

外国人就労者を対象とした保険には、雇用保険や社会保険があります。また、技能実習生専用の保険もあるので覚えておくと良いでしょう。

  • 救援者費用:技能実習生がけがなどをした場合、母国から家族を呼ぶための補償金です。
  • 自転車保険:自転車で通勤しているなど、自転車事故をおこす可能性があるなら保険に加入する必要があります。
  • 外国人技能実習生総合保険:傷害治療費用保険金、傷害死亡・後遺障害保険金、疾病治療費用保険金、疾病死亡保険金、賠償責任保険金、救援者費用等保険金がセットになった保険です。

技能実習生を不当に安い賃金で雇うことは違法

名前やイメージだけしか知らない、という方も多い「技能実習生制度」について解説しました。

「外国人を不当に安く雇用する制度」と考える方も多いのですが、技能実習生を同じ職場で同じ仕事をしている日本人より、不当に安い賃金で雇うことは違法です。

最低賃金を下回る賃金で雇用していると、最低賃金法により罰せられるので注意しましょう。

経営者には、給与だけでなく、労働者への保険や年金の加入といった責任と配慮が求められます。

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