
新型コロナウイルスを巡る報道で「水際(みずぎわ)対策」という言葉をよく耳にするようになりました。
「水際対策って何のこと?」や「みずきわ対策?」とモヤモヤを抱えている方も多いのではないでしょうか。
この記事では「水際(みずぎわ)対策」の言葉の意味を紹介していきます。
水際対策とは?
「水際」は「みずぎわ」と読みます。「みずきわ」ではないので覚えておくといいでしょう。
そもそも「水際(みずぎわ)」とは、水面が陸地と接しているところ、上陸する直前の状態を指しています。
水際作戦という言葉があり、それは「上陸してくる敵を水際で義毀滅する作戦」「病原菌や害虫、麻薬が国内に入り込むのを防ぐこと」といった意味があります。
つまり、最近ニュースで耳にする「水際対策」とは、新型コロナウイルスが外国から入ってこないように空港などで防ぐよう対策をとること、という意味で使用されているのです。
日本での水際対策はどんな対応が取られている?
現在、日本で取られている水際対策には以下のようなものが挙げられます。
検査証明書の提出
出国前72時間以内に受けた検査結果の証明書の提出が必要です。この検査証明書が提出できない場合、検疫法に基づき日本への上陸が認めらえないことになります。
証明書には指定のフォーマットがあり、指定のフォーマットでない証明書の場合は、検査証明書に記載すべき事項がすべて満たされているかがチェックされます。有効ではない検査証明書は無効のため、日本への上陸が認められません。
検査証明書に記載すべき内容は以下の5項目です。
- 指名、パスポート番号、国籍、生年月日、性別
- 検査方法と採取した検体
- 検査結果、検体採取日時、結果判明日、検査証明書交付日
- 医療機関名、住所、医師名、医療機関印影
- すべての項目が英語で記載されたもの
検査方法や検体採取方法もすべて指定されており、かなり厳格な内容となっています。
検疫所が確保する宿泊施設での待機および誓約書の提出
日本へ来る前に滞在した国・地域に応じて、検疫所が確保する宿泊施設で待機し、検査をうけることになっています。
また検疫所へ誓約書を提出することが義務付けられています。誓約書には以下のような項目が記載されています。
- 14日間は公共交通機関を使用しないこと
- 自宅などで待機すること
- 位置情報の保存、提示
- 接触アプリの導入
誓約書に違反した場合、検疫法に基づく停留措置の対象になります。加えて、日本人の場合、氏名など感染拡大防止に資する情報が公開される可能性があります。
在留資格保持者についても、氏名の公表はもちろん、在留資格の取消や退去強制などの対象になります。
補足すると、検疫所の宿泊施設による待機日数は国よって異なります。
アンゴラ、エスティワニ、ザンビアなどの国々は10日間。
イギリス、イタリア、オーストラリアなどは6日間。
アメリカ、フランス、ギリシャなどは3日間となっています。
世界の水際対策はどうなっている?
アメリカ
ワクチン接種証明書、陰性証明書の提示、米国滞在時の連絡先情報の提供が必須。
ワクチン接種が完了している方は、出発前3日以内に発行された陰性証明書が必要ですが、ワクチン接種未完了の方は、出発1日前の証明書が必要となっています。
2021年12月現在、アメリカは南アフリカなどからの渡航を制限するのみでしたが、入国制限が今後変わりそうです。
イギリス
陰性証明書、旅行検査パッケージ、乗客追跡フォームのオンライン申請が必要です。
イギリスへ渡航する3日前に検査を受け、陰性証明書を取得する必要があります。
イギリスの特徴的な水際対策として「旅行検査パッケージ」があげられます。入国2日目またはそれ以前、および8日目またはそれ以降に検査をする必要があります。8日目の検査で陰性が確認されること+10日間の自己隔離が完了するまでは隔離が終了しません。
最後に、イギリスに渡航するさいには「乗客追跡フォーム」に申請する必要があります。
- 指名
- 電話番号
- メールアドレス
- イギリス到着日時
- イギリス出国日時
- 性別
- 生年月日
- 住所
- パスポート番号
- イギリス滞在の目的
- 2週間以内の渡航歴
- イギリスでの滞在先
- 緊急連絡先
これらのフォームを入力すると、情報がプリントアウトできるようになります。これをイギリス入国時に提出する必要があります。
イスラエル
全世界の外国人入国禁止という対策をとっています。南アフリカなど「レッドリスト50ヵ国」からの帰国者は入国後7日間指定施設で待機することが求められます。陰性が証明された場合、施設での待機は3日、その後4日間は自宅などで待機する必要があります。
今後の水際対策はどうなる?
新型コロナウイルスのオミクロン株を巡って、日本の水際対策が厳しくなりそうです。
12月に、各航空会社に国際線到着便の新規受付を停止するよう要請しましたが、年末に帰国する在外邦人の要請を受けて撤回しました。
とはいえ、水際対策には慎重すぎることはないはずです。
新型コロナウイルスは無症状であっても他人に感染する可能性があり、自身が感染に気付かぬまま他の人が感染する「すり抜け」の危険性も高いもの。
政府の今後の対応に注目が集まります。
※この記事は2021年12月時点の情報を元に記載してあります。
