
近年、多くの企業が業務のIT基盤をクラウドに移行しています。
「クラウドに移行すればコスト削減できる」「最新技術が使えて便利」といったメリットが注目される一方で、実際にはどんなデメリットやリスクがあるのか、そして本当に自社にとって得なのか悩む企業も少なくありません。
この記事では、クラウド移行の基本からメリット・デメリットを整理し、導入のリアルなポイントや成功の秘訣までをわかりやすく解説します。
クラウド移行とは?基本の概要と現状動向
●クラウド移行の意味と主な形態(IaaS、PaaS、SaaS)
クラウド移行とは、企業のIT資産やシステムをオンプレミス(自社運用のサーバーなど)からクラウド環境に移すことを指します。
主なクラウドサービスの形態は以下の通りです。
- IaaS(Infrastructure as a Service)
サーバーやストレージなどのインフラを提供。企業はOSやミドルウェアの管理を行う。 - PaaS(Platform as a Service)
開発環境やプラットフォームを提供。アプリケーションの構築・管理に集中可能。 - SaaS(Software as a Service)
メールや会計ソフトなど完成したアプリケーションをサービスとして利用。運用負担が少ない。
●日本企業におけるクラウド移行の現状と市場動向
日本の企業でもクラウド化の波が急速に広がっており、総務省の調査でも多くの企業が今後数年以内に主要システムのクラウド移行を検討していることがわかっています。
特にテレワーク推進やDX(デジタルトランスフォーメーション)促進が背景にあります。
●なぜ今クラウド移行が注目されているのか
コロナ禍でのリモートワーク対応や、ITインフラの柔軟性向上、運用コストの見直しが企業の優先課題となり、クラウド移行のニーズが高まっています。
クラウド移行のメリット5選
1. 初期コスト削減と運用コストの最適化
クラウドでは物理サーバーの購入や設置が不要なため、初期投資を大幅に抑えられます。
また、必要なリソースだけを使う従量課金モデルにより、無駄な設備投資や保守費用が削減できます。
2. スケーラビリティ(拡張性)が高い
ビジネス成長や繁忙期に応じて、必要な分だけサーバー容量や機能を増減できる柔軟性があります。これにより、急な負荷増にも対応可能です。
3. リモートアクセスやテレワーク環境の強化
クラウド環境はインターネット経由でどこからでもアクセス可能。
多様な働き方を支えるIT基盤として非常に適しているため、従業員の生産性向上にもつながります。
4. 自動バックアップや災害対策の充実
クラウドサービスはデータの自動バックアップや多拠点冗長化が標準装備されていることが多く、
自然災害やシステム障害時の復旧が迅速で安心です。
5. 最新技術・サービスの迅速な利用が可能
AIや機械学習、ビッグデータ分析など最新のIT技術を利用できるクラウドサービスが豊富。
これにより、業務効率化や新サービス創出のスピードアップが期待できます。
クラウド移行のデメリット・注意点4選
1. ランニングコストが長期で高くなる場合もある
初期費用は抑えられますが、月額費用が積み重なるため長期的にはオンプレミスより高額になるケースもあります。
利用状況を適切に管理しないとコスト増加のリスクがあります。
2. セキュリティやプライバシーリスクの存在
クラウドにデータを置くため、情報漏洩や不正アクセスのリスクがあります。
適切な権限管理や暗号化、セキュリティ対策が必須です。
3. ネットワーク障害時の業務停止リスク
インターネット回線に依存するため、ネットワーク障害や回線速度低下が業務に直結するリスクがあります。
信頼性の高い回線や冗長構成を検討しましょう。
4. 既存システムとの互換性や移行作業の負荷
古いシステムや特殊な業務アプリはクラウド移行が難しい場合があります。
移行計画の策定や段階的な移行が必要で、工数やコストもかかることを念頭に。
クラウド移行の成功に欠かせないポイント
●自社業務やIT環境の現状把握
現状のIT資産やシステム構成、業務プロセスを詳細に分析し、
クラウド移行で何を実現したいか明確にしましょう。
●目的に合ったクラウドサービスの選定
IaaS、PaaS、SaaSなど多様なサービス形態の中から、
自社の規模・予算・業務内容に合うものを選ぶことが重要です。
●段階的な移行とテスト運用の重要性
いきなり全システムをクラウドに移すのではなく、
一部機能の移行や検証環境でテスト運用を行い、課題を洗い出しましょう。
社内体制と教育の充実
新しいIT環境に対応できるよう、社内の担当者教育や運用ルールの整備も欠かせません。
まとめ|クラウド移行は得か?判断のためのチェックリスト
クラウド移行のメリット・デメリットを正しく理解し、
経営視点とIT視点の両方から検討することが成功の鍵です。
- コスト面は短期と長期の両方を比較したか?
- セキュリティ対策とリスク管理は十分か?
- 既存システムとの互換性や移行工数を見積もっているか?
- 社内の意見や専門家の助言を取り入れているか?
これらのチェック項目をクリアできれば、
クラウド移行は自社の成長や働き方改革を後押しする強力なツールとなるでしょう。
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