技能実習生についてWeb上で調べると、「わがまま」とか「使えない」などネガティブなワードが一緒に出てきます。

これから受け入れを考えてる企業にとっては、不安になるところだと思います。

ベトナムの色々な事例については、株式会社VIT Japan代表の猪谷氏にインタビューして連載しておりますので、是非お一読下さい。

▼過去のインタビューはこちら

https://5tec.jp/archives/category/%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%82%bf%e3%83%93%e3%83%a5%e3%83%bc%ef%bc%88%e3%83%99%e3%83%88%e3%83%8a%e3%83%a0%e4%ba%8b%e6%83%85%ef%bc%89

ネット上では色々叩かれている技能実習生ではありますが、「わがまま」という言葉だけで言えば「文化の違い」による誤解なども関係してくるので、一概に実習生が悪いと言える問題ではありません。

ここでは、過去の事例を踏まえた上で、技能実習生の行動や問題がどのように誤解されがちであるかについて解説し、その背景を説明します。

1. 待遇や労働条件に対する不満

多くの技能実習生は、予想と異なる労働条件や生活環境に直面することがあります。例えば、長時間労働過酷な労働環境低賃金などに不満を抱くことがあり、これは「わがまま」ではなく、正当な労働環境の改善を求める声です。

過去の事例としては、建設業や農業で過酷な労働環境が原因で、実習生が辞めたくなるケースや、労働時間が長すぎると訴えることがあります。実習生が労働条件を改善しようとすると、企業側から「わがまま」と扱われることもありますが、実際には最低限の労働条件や休息が守られていないことが問題です。

2. 日本語能力の差異による誤解

多くの技能実習生は、日本に来る前に十分な日本語教育を受けていない場合が多く、言葉の壁が問題となることがあります。コミュニケーションの問題から、指示が理解できずに誤解を招くことがあります。実習生が何度も質問してくることや、意思疎通がうまくいかないことが「わがまま」と捉えられることがありますが、実際には適切な教育やサポートが不足していることが原因です。

3. 文化や慣習の違い

外国から来た実習生は、日本の文化や慣習をすべて理解することが難しい場合があります。たとえば、仕事の進め方や職場での振る舞いに対する期待に応えられないことがあり、これが「わがまま」と誤解されることがあります。日本特有の働き方やコミュニケーションの仕方に適応するためには、時間が必要であり、職場環境でのサポートや教育が重要です。

4. 労働環境でのストレスや精神的な負担

長期間の労働や精神的なストレスから、精神的に不安定になる実習生もいます。過去には、パワハラやセクハラの被害に遭っているケースもあり、これが原因で実習生が仕事を辞める、あるいは転職を希望することがあります。このような行動は「わがまま」ではなく、労働環境や精神的なサポートが不足していることが問題です。

5. 待遇に対する期待のギャップ

実習生は日本に来る前に、高待遇や良い環境を期待していることがあります。しかし、現実的には想像していた条件と異なる場合が多く、期待外れの待遇に不満を抱くことがあります。この場合、「わがまま」とされることもありますが、実際には彼らの合理的な期待に応えるべき制度的な整備が不足していることが背景にあります。

まとめ

技能実習生が抱える問題は、しばしば労働条件や環境の不備、コミュニケーションの難しさに起因しています。これらを「わがまま」と単純に片付けるのではなく、実習生に対するサポートや教育を充実させることで、より円滑に働くことができるようになります。実習生が求めるのは、決して過度な要求ではなく、公正で人権を尊重した労働環境です。

そうした考えも踏まえた上で、外国人労働者の受け入れを検討していくことをオススメします。

こちらのブログで掲載しております「ベトナム在住VIT Japan猪谷氏に聞く技能実習生事情」シリーズ、次回以降は「受け入れ企業はどうしたら外国人の受け入れに成功するか」に焦点を当ててインタビューを行ってまいります。

是非ご一読ください!

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